「枝葉末節」という言葉は、物事の主要でない細かい部分に目を向けすぎ、根幹の部分となる達すべき目標に辿り着かない時に言われる言葉ですが、一方、「魂は細部に宿る」という言葉もあり、こちらは、細部へのこだわりが全体の質を高めるという考えを示します。この相反する二つの言葉は一見矛盾しているように思えますが、実は物事を成す上で互いに補完し合う重要な視点なのではないかと感じています。
目的やプロジェクトを完成、実現させる際に、全体の構想や目的を見失わずに、それに沿った方向性を保つことは非常に重要で、そんな時は「枝葉末節」の考え方が役立ちます。話し合いや会議などで話題が脱線し、目的とは関係のない細かな詳細に囚われすぎると、進行が遅れ、焦点をぼやけさせる事が多々起こります。つまり、この言葉は、物事の本質を見極め、目標に対して力強く推進していくための原動力となる言葉だと思います。
一方で、「魂は細部に宿る」という言葉は、そのこだわった細部が全体の印象や質に大きな影響を与えるために重要な意味合いを持ちます。細部へのこだわりや注意、繊細な調整は、作品や成果物に深みを与え、「似て非なるもの」として、他とは区別される独自性をもたらしてくれます。このアプローチは、品質と完成度の追求においてとても重要です。細部に対するこだわりは、観る人やユーザーに対して、作り手の情熱や真剣さを伝えることができます。
これら二つの言葉は、創造的なプロセスや問題解決のアプローチにおいて、「目標達成への推進力」と「オリジナリティの追求」という双方の大切さと重要性を教えてくれている気がします。私も様々な場面で今後も全体の構想と目標を見失わずに、物事をその両面で捉え、より良い結果を得ることを常に意識して行動していきたいと思います。