今週一週間は、来年度(令和7年度)の天童市の予算について審議する「予算特別委員会」が開催されています。

 みなさんがイメージする(テレビやメディアで映されるような)一般的に議場で開かれる本会議とは異なり、各課担当者と全議員が出席のもと議会協議会室で開催され、市の各担当部課などが次年度に計画している様々な事業にまつわる予算・経費を議員全員で精査し、担当の部課局の職員にその目的や期待する効果などについて審議を行います。

 令和7年度の天童市の予算総額はおよそ320億円となっています。歳入(収入)では「ふるさと納税(寄附金)」の見込みを33億円と見積もっています。ふるさと納税について天童市は他の自治体に先駆けて積極的な取り組みを行い、全国的にみて高い評価と実績を積み重ねてきており、その成果がこの寄付額につながっているようです。市税も約90億円計上されており、天童市における歳入は地方交付税も含め健全なバランスを保っているようです。

 一方の歳出(支出)については、国と地方自治体のDX化に向けたシステム構築やデジタルでの運用に対する委託料などが各項目で多く見受けられ、外部頼みの実態が散見され、行政内でのデジタル人材の登用や育成が今後の課題だと感じました。

 このほか、これからの人口減少社会や少子高齢化時代に対するための関連予算も多く見受けられ、他の自治体も含め遅かれ早かれ問題化が予想される「消滅自治体」への対策も急務である事を実感しました。

質疑事項と執行部からの答弁についてのメモ

 

私からの主な質疑事項(主なものを一部抜粋)

・インバウンド対応力強化事業補助金について、どうのような使い道になるのか、インバウンドで来訪した方への積極的な天童市のアピール

・天童桜まつり・人間将棋におけるインターネット中継の委託先について、よりユーザー数の多い視聴環境や拡散性の高いプラットホームの検討

・中心商店街活性化、にぎわい創出事業のより効果的な使途、目標とする効果など

・予算書全般についてシステム委託料や使用料についての外部委託しなければならない部分以外での内製化、デジタル人材の登用や育成強化

などについて担当課へ質問を行いました。

この予算特別委員会の議事録はインターネットの「天童市議会議事録」にて文字お越ししたものをご覧いただけますので、お時間がある方はぜひチェックしてみてください。(現段階ではまだ掲載されておりませんが、過去の本会議や予算・決算委員会の議事録はご覧いただけます)

 明日3/14には、これまで1週間にわたって開催された各種予算審議についての討論と評決が行われ、その結果をもって議会最終日の本会議にて採決される見込みとなり、令和7年4月1日からの天童市予算が執行される流れとなります。


市議会の役割
 日本国憲法第93条は「地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する」と定めています。市議会は、市民を代表する公選の議員で構成され、予算や条例などの重要な事項を決定する意思決定機関です。市長等の執行機関は、議会の議決を経た上で、さまざまな事務を執行することになります。
 市議会議員は、本会議や委員会での質疑・質問等を通して政策形成過程に参画し、予算や条例等の審議において、最終的な地方公共団体の意思決定を行っています。
 また、行財政の運営や事務事業について、執行機関が適法・適正に、また公平・効率的に、そして民主的に行っているかどうか、監視する役割があります。