「LED街路灯になってから暗い」って本当?
ここ数年、街中の街路灯や防犯灯が、従来の水銀灯・ナトリウム灯からLEDにどんどん切り替わっています。
天童市でも、街路灯のほぼすべてがLED化され、省エネ・CO₂削減、ランプ交換の手間やコストの軽減という意味では、とても大きな効果があります。
一方で、地域の方からの声で
「LEDに変わってから、前より暗くなった気がする」
「ライト自体は眩しいのに、周りが見えにくい」
といった声を、子どもたちや保護者の方、高齢の方々から耳にすることが増えてきました。
そこで今回は、こうした声や様々な事例を調べてみて、見えてきたことを一度ブログとして整理しておきたいと思います。

「明るいはずなのに暗く感じる」現象
世の中的に省エネ化が求められ、白熱球や水銀灯などが生産終了し、LED化は家庭でも一気に進んでいますが、
- 「前より明るくて安心した」という声
- 「前より暗い」「ムラがあって怖い」「眩しいのに見えない」という声
つまり、「明るくて良くなった」という評価と、「暗くて不安になった」という評価が、同じLED化でも場所によって相反する声が聞こえているのも現実です。
特に多かったのは、このような声です。
- LEDに変えたら、前より暗く感じる
- 従来灯と同等以上の明るさなのに、「なんとなく全体として暗くなった」「足元や周りが見えづらい」という実感の声。
- ライトそのものは眩しいのに、周りが見えない
- 小さな光源から強い光が出るため、ライトを直視するとまぶしく、かえって周囲が暗く感じられるケース。
この「暗く感じる」背景には、単純に「光の量が足りない」だけでなく、
LED特有の光の出方・色・照らし方(配光)の違いが大きく関わっているのではないでしょうか。
「暗い」と感じる具体的な理由
- 旧来の水銀灯やナトリウム灯は、光が周囲に拡散して“周辺もなんとなく明るかった”
- LEDは光が指向性(直進性)が強く、器具によっては路面の一部は明るいが、周囲が暗く感じられる(コントラスの対比が高く人間の目がそう感じる)
- 「光源そのもの」がまぶしいと、瞳孔が縮んでかえって周囲が見えづらくなる

他の自治体での同様事例
他の自治体のQ&Aサイト、自治体への意見などを見てみると、具体的にはこんなやり取りがありました。
1.「同じ明るさのはずなのに、暗く感じる」
ある市では、公衆街路灯がナトリウム灯が白色LEDに更新された際に、
「LEDに変わってから、前より暗くなったように感じるが、なぜか?」
という市民からの質問が寄せられました。
それに対してその市からの返答では、
- LEDは省エネ・CO₂削減のため導入していること
- 照度基準上は従来灯と同等の明るさを確保していること
- ただし、白色LEDは青みがかっているため、人によっては暗く感じることがあること
といった点を説明していました。
ここでは、
「計算上・基準上は足りているが、人の感覚としては暗く感じられる」
というズレが問題として浮かび上がっています。
2.「暗い道路を何とかしてほしい」という声
別の市では、
「住宅街の道が暗くて怖いので、防犯灯を増やしてほしい」
という要望が寄せられ、市が現場を確認したうえで、老朽化した街路灯をLEDに交換したり、必要に応じて街灯を増設したりすることで、
「安心して歩けるようになった」という声につながった例もありました。
これらの自治体では、
- 市民からの「暗い」「足りない」という声をきっかけにしてLED街路灯を設置
- 実際の照度や設置状況を確認したうえで、増灯・位置の見直し・LED器具への交換などを行った
という流れが見られました。
3.光害(まぶしさ)や周りの暗さへの配慮
一方で、
「LEDにしたら明るすぎて眠れない」
「窓から光が差し込んでまぶしい」
といった声もあり、別の自治体では「明るければよい」という発想ではなく、
- 必要な場所に
- 必要な明るさで
- 周囲の住宅や環境に配慮しながら
街路灯を整備する方針を市として示している例もありました。
共通して見えてきたポイント
こうした事例をいくつか追いかけてみると、次のようなポイントが共通していると感じました。
- 「暗い」という声には、物理的な明るさ不足と、“感覚的な暗さ”の両方がある。
- 光の指向性(どこをどのくらい照らしているか)
- 光の色(白・青・オレンジなど)
- ライトの眩しさと周りの暗さのコントラスト
などによって、同じ照度でも体感は大きく変わります。
- 省エネ・見え方(安心感)・光害防止を「セット」で考る。
- LEDは省エネの面で大きなメリットがある一方、「明るすぎる/暗く感じる」といった声にも向き合う必要があります。
今後に向けた取り組み
どの程度LED化が進んでいるのか
光の向け方(配光)、色温度、照度基準
「暗い」「まぶしい」といった声をどの程度把握しているのか
実際の現場での“見え方”を重視した点検・改善
- 子どもたちの下校路、高齢者がよく通る道、通学路や通勤路など、「体感として不安を感じやすいエリア」を優先して現場確認
「明るければ良い」ではなく、「安心して歩ける環境」を目指すこと
明るさのムラを減らし、まぶしさを抑えつつ、
歩行者・自転車・車の安全が確保されるような照明計画を、市として考えていく必要があります。
必要なのは「明るさ」という数値ではなく「安心」という心理
街路灯や防犯灯は、そこに暮らす方・通う方にとって、
- 「夜の安心感」
- 「子どもや高齢者の安全」
- 「地域の雰囲気」
を左右する、とても大事なインフラです。
LED化は省エネなど良い面も多い一方で、実際にその道を歩く人たちの感覚とのギャップが生じているのも事実ではないでしょうか。
地域の方からの「暗い」といわれる現場の状況把握や、本市の取り組みを継続して調査し、必要な改善や仕組みづくりを議会の場でも提案していきたい
と考えています。
「ここが暗くて怖い」
「LEDに変わってから歩きづらい」
と感じている場所がありましたら、ぜひ具体的な場所や時間帯などを教えていただけるとありがたいです。
そうした皆さんの声が、より安心して歩ける夜のまちづくりにつながっていきます。
今後も調査と提案を続け、
「省エネ」と「安全・安心」が両立する街路灯のあり方を、考えていきたいと思います。


