労働力不足の時代に、A型・B型就労施設が果たせる役割とは

― 福祉と産業をつなぐ“横断連携”の必要性 ―

 日本全体で労働力不足が深刻になりつつある中、天童市でも「働き手が足りない」という声を多く耳にします。
一方で、A型・B型といった就労支援施設を利用されている障がいのある方々には、軽作業など一定の作業に十分対応できる方が多くいらっしゃいます。

 先日、ある就労施設の方とお話をさせていただく機会があり、人手不足に悩んでいる企業と障がいがあるけれども仕事をしたい方「この二つがもっとスムーズにつながれば、地域全体にとって大きな力になるのではないか」と感じました。そこで、天童市ではどのような取り組みをしているのかを聞きに行ったところ、現実にはそう簡単に結びつかない「仕組み上の壁」があると感じました。


■ “縦割り行政”が妨げるマッチングの課題

行政側の仕組みを見ると、

  • 障害者福祉 → 福祉課
  • 企業支援・産業振興 → 商工関係課

と、所管がきれいに分かれています。

そのため、
「福祉としての支援」までは進むものの、実際に企業とのマッチングまで進まない」
というケースが非常に多く見られます。

就労施設の方々や利用者の皆さんは社会との接点を求め
企業側は人材不足で悩んでいる

両者のニーズがすでに“合致”しているにもかかわらず、
行政内部の連携の薄さがボトルネックになっている
この構図こそ、今感じている最大の課題です。


■ 私が感じた“現場のリアル”

就労施設の方々と話してみると、

  • 「企業ニーズが見えない」
  • 「途中で話が止まってしまう」
  • 「マッチングの具体的な窓口がない」

という声を耳にします。

また企業側からは、

  • 「どんな作業をどの程度お願いできるのか分からない」
  • 「相談したいが、どこにつなげればいいのか」

といった悩みが寄せられています。

双方の意欲はあるのに、つなぐ仕組みがない。
これが現状です。


■ 行政に求めたい「縦割りを越えた連携体制」

私が望むのは、
福祉と産業の分野を横断する“仕組みづくりです。

① 関係課を横断する「連携会議体」をつくる

福祉課と商工課など関係する部課が同じテーブルで課題を共有し、

  • どんな作業が依頼できるのか
  • どの施設がどんな能力を持っているのか
  • どうやって企業につなぐのか

こうした情報を持ち寄り、調整できる場が必要です。

② 市長と部課局による「全庁方針」の明確化

縦割りを突破するには、
「福祉×産業の連携を市として進める」というトップの方針表明が欠かせません。これが示されれば、各課が動きやすくなります。

③ 企業・施設・行政が参加するワークショップや見学会

机上の議論ではなく、現場を直接つなぐことで、マッチングは現実的に進んでいきます。
特に個人や小規模農業をされている方に対しては軽作業を担ってもらえるだけでその負担は軽くなるのではないでしょうか。

④ ワンストップの相談窓口

企業が相談しやすく、施設側もニーズを把握しやすい。
そんな「顔の見える窓口」や「起業と施設がマッチングできるホームページの開設」が有効であると考えます。


■ “福祉の話”だけではなく、“地域活性化の話”でもある

障がいのある方々の社会参加は、その方自身の社会との接点の確保や自信の向上、生活の質を高めるだけでなく、地域にとっても確実にプラスになります。

労働力不足が進む今こそ、地域に眠る力を掘り起こし、社会の中で役割を持って活躍できる仕組みをつくるべきだと考えます。

A型・B型就労施設と企業のマッチングは、その一つの大きな可能性だと感じています。


■ これからもこのテーマを追い続けます

今回感じた課題は、強く問題意識を持ち続けたいテーマです。

行政に提案し、議会で取り上げ、現場の声と行政をつないでいく役割を果たしていきたいと思います。

「働きたい人が働ける」
「力が活かされる」

そんな天童市の未来を目指して、引き続き取り組んでまいります。

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